2020年12月26日

帰ってきた「カメラマン 間違いだらけのカメラ選び!!」

デジカメ遊び第一章の時はカメラ雑誌を毎月のようにあれもこれもと買っていましたが、自転車遊びにどっぷりはまったタイミングで大量に処分しました。同じようにデジカメ遊び第ニ章の開始に合わせて自転車雑誌も大量に処分したので、月刊紙の定期購読はやめて読みたい記事がある場合だけスポット購入するようにしましたが、そこには“転売屋”という新たな壁が出てきて困ったものです。月刊誌の発売直後に「今回は買う価値がありそう」という場合、そう思う人が多いのかあっという間に欠品になり、探すと転売屋が高額出品しています。

さて、休刊になってしまった「月刊カメラマン」ですが、「間違いだらけのレンズ選び」と「間違いだらけのカメラ選び」が掲載される時は購入していました。「月刊カメラマン」を買う理由はそのくらいでしょうか。それと忖度なしの機材テストも大いに参考になりましたが、結果的に“忖度なし”では広告掲載を取りやめるメーカー続出で、休刊に追い込まれることに。

随分前の組み立てPCがブームの時にパソコン関連の月刊誌を買っていましたが、当時の月刊誌はページ数の三分二くらいが広告でした。事典のような分厚くて重い雑誌を買っても肝心の記事が非常に少なかった記憶があります。ネットが普及するにつれ、雑誌に広告をだすメーカーやショップが減っていき、現在流通している趣味関連の雑誌は薄いものばかりです。

そんなこんなで広告収入が減り過ぎて月刊誌を出す余裕がなくなったので、前触れもなく休刊に追い込まれたというのが実情であることもこの「カメラマン 間違いだらけのカメラ選び!!」に書かれています。名指しで某メーカーのことも書いてある点が元・月刊カメラマンらしいです。

「カメラマン 間違いだらけのカメラ選び!!」の広告は「NIKON」「FUJIFILM」「SIGMA」だけです。某メーカーには断られたという裏話も正直書かれている点のカメラマンらしさ。

「間違いだらけのカメラ選び」で「FUJIFILM」の機種をボロクソに書いた後、記事中に名指ししたFUJIFILMの開発責任者の“言い分”を掲載。なかなかの演出ですね。FUJIFILM側の「誰でも失敗なく簡単に撮れるカメラが欲しければ他社の製品を買ってくれ」という開き直りともとれるコメントは正直だなと思えます。車でいうところの「MTでさらに回転数を合わせなければシフトチェンジすらできない」「走り始めるまでと走り終えた後の作法もそれなりにある」といった感じで、そういうのが欲しい人だけ買えばいいじゃんという方向性。ただし、いろいろとあって他社のカメラのような「X-S10」も発売。

「NIKON」には質問状(大量の質問)を送って、それらに対してメーカーとしての考えが回答されています。

実際問題として忖度だらけの機材テストなどあまり参考になりません。忖度なしで機材テストができるのは興味本位の趣味でやっている個人ブログになるのでしょうが、そんなことをやっていると財力が続きません。ある程度の有名人になると機材が提供されるらしいのですが、そうなると必ず忖度が発生するので、やはり信用できるのは個人が自腹で購入した場合でしょうか。ところが好きで買った機材の場合は色眼鏡で評価する可能性があるため、客観的にどこまで信用できるのかも難しいです。私もメーカー問わずあれこれ買って試すのが好きですが、いかせん金が掛かるので新製品を追い続けることはできません。

最後に196ページある「カメラマン 間違いだらけのカメラ選び!!」ですが、半分は現行機種のカタログです。月刊誌の“おまけ”ではないため、それぞれの機種にコメントが掛かれているので、どのような用途に適したカメラなのか分かりやすいです。

「カメラマン 間違いだらけのカメラ選び!!」は超お勧めです。月刊誌ではなくなったことで、リミッターが外れて言いたい放題のレベルが違います。できれば半年に1回のペースで発刊していって欲しいです。